スプリットプッシュの意味とやり方~味方が勝手に戦わないために~

 スプリットプッシュとは、味方と離れたサイドのレーンを押し付ける行為のことだ。英語のsplit(分裂、割れ目)から来ている。自分の押し付けているレーンに相手を引きつけ、逆サイドで人数差を作ってオブジェクトを取ろうと言うのが狙いになる。

 

 しかし、ソロQにおいてスプリットプッシュをしている間に、逆サイドの味方が戦いを起こし、ゲームが崩壊するという経験をした人は多いのではないだろうか。これが起こってしまう原因と対策が、自分の中で確立できたため説明しようと思う。

 

 まずは、そもそも何故戦いが起こってしまうのかを考える。種々の理由はあるが、一番頻発するのが、オブジェクト前での睨み合い最中に相手からエンゲージされる、もしくは味方がエンゲージするパターンだ。

 

 これが起こった際に、チームを責めてしまいがちだが、本当に悪いのはチームだろうか?

 

 オブジェクト前で睨み合いをしていると言うことは、チームとしてはそのオブジェクトの獲得を目指していると言うことだ。

 そのタイミングで、エンゲージされるもしくはしてしまうのは、はっきり言ってしょうがない。レートが高くなればなるほど、エンゲージの方法も上手くなっていくため、エンゲージされないというのは、思っているよりも難しい。

 

 それならば完全にオブジェクトをギブすれば良いのにと思うかもしれないが、チームとしてオブジェクトを目指していると言うことは、多少なりとも勝算があるとチームメイトは感じている。つまりその状態でオブジェクトをギブすると言うのは、取れる有利を自ら手放すと言うことだ。例えるならば、レーン戦においてレベル2先行した際に、トレードすれば莫大なアドバンテージを得られるのに、しなくてもCS勝ちするからしない、といった選択をしているようなものだ。

 

 次にこれを防ぐためにどうするかを考える。最初に述べたように、スプリットプッシュは逆サイドでの人数差をつけるのが目的だ。オブジェクトが沸く1分前ぐらいから睨み合いが始まることを考えると、その段階で相手を引きつける必要がある。

 

 そして敵を引きつけるためには、1v1で敵を圧倒し、その状態であれば相手タワーを破壊するぐらいのことが必要である。そうでなければ単にウェーブを押し付けているだけなので、相手を引きつけることはできない。そしてそれができるキャラはマッチアップも考慮すると、ごく少数に限られてくる。

 

 これらのことを考えると、味方がドラゴンファイトを望んでいる場合、スプリットプッシュは有効な選択でない場合が多い事が分かると思う。 代わりに、相手より早くウェーブを押せる都合上、相手より早くオブジェクトによる事ができるわけで、視界のコントロールをグループアップして取る方が良い。また、その視界のコントロールについて来ないといけないと思った対面が、レーンを捨ててオブジェクトに寄り始めると、逆にガラ空きになったそのレーンのタワーを折ることだってできる。

 

 この駆け引きこそがスプリットプッシュなのである。

 

まとめ

 味方とのグループアップを一切せずに、スプリットするのはよほどの有利が気付けてないかぎりやめよう。グループアップとサイドプッシュの駆け引きを考えよう。